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この頂上対決は偶然か必然か?8年の時を経て相見えるGHC王者・ジェイクvsN-1覇者・潮崎!

インタビュー

 少しでも世界線がズレていたら、こんなシチュエーションでGHCヘビー級王者のジェイク・リーと「N-1 VICTORY 2023」覇者の潮崎豪は向き合わなかっただろう。リング上における初めての出会いは今から8年以上前の2015年。舞台は全日本プロレスだ。

 ジェイクは2011年8月に全日本プロレスでデビューしながらも、わずか10戦出場しただけで退団。2015年3月1日に再入門して、5月21日の後楽園ホール大会で再デビューをリング上から宣言した。当時、潮崎は第51代三冠ヘビー級王者であり、第70代世界タッグ王者(パートナーは宮原健斗)の五冠王者。ジェイクが再デビューを宣言した全日本5・21後楽園大会で曙に三冠ヘビー級王座を奪われてしまったが、全日本プロレスのエースだった。

 同年6月4日に再デビューを果たしたジェイクは6・17釧路&6・21札幌大会で潮崎とタッグを結成。エースと期待の若者が並び立った光景は王道マットの未来さえも感じさせた。しかし、潮崎は9月30日付で全日本プロレスを電撃退団。ジェイクと袂を分かつことになってしまう。

 

「私が再デビューしてすぐ退団することになり、NOAHに主戦場を移した。私はその時は一瞬絶望しました。これからどうすればいいんだろう、みたいな。団体は誰が舵を取るんだろう?じゃないけど。でも、その時に思いましたよ。オレはどれだけ潮崎豪に甘えていたんだろうって。リスペクトじゃないんですよ。甘えなんですよね、要は。“この人がいれば大丈夫”というのは。そのことを気づかせてくれた人なんですよ。その時のきっかけがあるからこそ、私は選手としてこのままじゃいけない。そう気づけた」(ジェイク)

 

 潮崎の退団をきっかけに責任感をよりいっそう強く持ったジェイクは、全日本プロレスで三冠ヘビー級王座、世界タッグ王座、アジアタッグ王座を奪取。シングルリーグ戦「チャンピオン・カーニバル」やシングルトーナメント「王道トーナメント」を制覇するなど飛躍した。

昨年(2022年)いっぱいで全日本プロレスを退団し、今年からNOAHを主戦場にすると3月に清宮海斗からGHCヘビー級王座を奪取。イケメン集団「Good Looking Guys(GLG)」を率いて、NOAHマットの舵を取っている外敵チャンピオンだ。

(写真:2023年3月19日 横浜武道館)

 

 一方の潮崎は全日本プロレス退団後にNOAHに主戦場を移し、2016年6月13日に再入団。現在では“I AM NOAH”として三沢光晴さんや小橋建太さんの思いを色濃く受け継ぎ、方舟の歴史や伝統を背負って闘っている。

 

 そんな両者の再会はすぐに実現することがなかった。潮崎が昨年9月より右腕負傷などによって長期欠場を強いられていたからだ。潮崎の復帰は今年5月4日の両国国技館大会。ジェイクとの初対戦が実現したのは7・9八王子大会だったが、その一戦では試合権利ある状態でのマッチアップは訪れなかった。

 本格的な初対戦が実現したのは7・15後楽園大会。イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr&潮崎vsジェイク&拳王という「N-1スペシャルタッグマッチ」だった。その一戦で潮崎は拳王からピンフォール勝ち。完全復活を予感させて、いよいよGHCヘビー級王者・ジェイクの視界にも入った。この時、潮崎はジェイクの印象をこんな言葉で語っている。

 

「デカイ、動ける、スマート。これだけ恵まれた才能もなかなかないんで、久しぶりのデカイ相手。火がついたし楽しみだよ」(潮崎)

 

 当時はちょうど「N-1 VICTORY 2023」開幕直前。潮崎としてはシングルリーグ戦初制覇を果たして、ジェイクのGHCヘビー級王座挑戦という青写真を描いていただろうだが、7・30金沢大会のタッグマッチでまさかのピンフォール負けを喫してしまう。

 ジェイクは潮崎について「確かにこれが潮崎豪かと思う場面が今回何度も何度も訪れて、正直、きつかったですよ。けど、まだ本調子じゃない。感覚的な話なんですけど」と分析。そして、迎えた「N-1 VICTORY 2023」。ジェイクは優勝決定戦に進むことができず、潮崎は見事に初優勝。両者は9・24名古屋大会でGHCヘビー級王座を懸けて雌雄を決することになった。

(写真:2023年9月3日 エディオンアリーナ大阪第一競技場)

 

 時の勢いは「N-1 VICTORY 2023」を制した潮崎かと思われたが、9・9新宿大会の前哨戦第1ラウンドでジェイクにまさかのピンフォール負け。試合後にマイクで「私は強い潮崎豪と闘いたくてしょうがなかった。けど、まだ本調子じゃないんだろ。そうなんだろ?」と言われてしまった。9・17後楽園大会の前哨戦でも目の前で新技「変型羽根折り固め」を見せつけられ「次、オマエの腕、左、右、どちらか痛むことになるだろう」と両腕破壊を予告されている。9・23島田大会で最後の前哨戦もあるが、9・24名古屋でのタイトルマッチでもジェイクの変型羽根折り固めが大きなキーポイントになることは間違いない。

(写真:2023年9月18日 調印式)

 

 18日に両者立会いの下で調印式が行われ、そこで王者の口から「今回のテーマは何なんだ? 私の中で、潮崎豪の中で。そしたら、ある一つの共通項があったんです。“出戻り”なんですよ」と興味深いことが語られた。確かにジェイクはプロレス引退後に復帰した“出戻り”であり、潮崎はNOAHを退団した後に再入団した“出戻り”である。

 プロレスの世界に限らず“出戻り”は周囲からネガティブなイメージを持たれることもあり、相当な覚悟が必要。現在“I AM NOAH”と叫ぶ潮崎もNOAHに再入団してからしばらくはファンの支持をなかなか得ることができずに苦しんだ。

 ジェイクは「出戻りだからこそ、伝えられるものがあると私は信じています」と語った。全日本プロレスで出会い、別れ、再会し、NOAHの頂点を懸けて闘う。数奇な運命を経て、決して平坦ばかりのキャリアを歩んできたわけではないジェイクと潮崎は、果たしてどんな闘いをリング上に描くのか。

(文提供・週刊プロレス 井上光)

 

◆9.24愛知・名古屋国際会議場大会 詳細は こちら

 

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