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【NOAHラストマッチ】10.28福岡国際センター大会でNOAHを卒業する中嶋勝彦、その戦いを振りかえる

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 中嶋勝彦はNOAHのことを「健介オフィス(DIAMOND RING)」に続く「第二の故郷」と語っているが、それだけ長い月日を過ごしてきた。現在35歳だが、人生の半分近く&キャリアのほとんどを方舟で闘っている。

 

 初参戦は2005年7月18日、東京ドーム。師匠である佐々木健介が小橋建太と伝説の初シングルをおこなった大会の第1試合だった。当時17歳だった中嶋は百田光雄&菊地毅と組んで、杉浦貴&SUWA&青柳政司と対戦。2戦目は同年11月の日本武道館大会。健介と組んで小橋&潮崎豪(この一戦が初対決)と師弟タッグ対決だった。その後も軸足を全日本プロレスに置きつつ、スポット参戦を続けていたが、あくまでも健介のパートナーというイメージだった。

 

 2008年3月からは健介とともにNOAHにレギュラー参戦を開始。同時期に若手ブランド「SEM」でKENTAとの蹴撃ライバル対決がスタートしてから“個”としての存在感を放つようになっていく。

 同年には7月、12月と三沢光晴さんとのシングルも実現。8~9月の「第2回日テレ杯争奪ジュニアヘビー級タッグリーグ戦」には同年デビューの飯伏幸太とエントリー。KENTA&石森太二、ジェイ&マーク・ブリスコ、ブライアン・ダニエルソン・デイビー・リチャーズ、金丸義信&鈴木鼓太郎、丸藤正道&宮原健斗らそうそうたるチームと優勝を争った。
 2009年2月11日にはホームの健介オフィス後楽園ホール大会でKENTAを破って、GHCジュニアヘビー級王座初戴冠。NOAHの至宝を手にして、同年6月には潮崎との初シングルもおこなわれている。

 

 その後はジュニア戦線で活躍していったが、2013年にはKENTAの後を追うようにしてヘビー級に本格転向。丸藤の軍団「BRAVE」にも加入し、NOAHの最前線に打って出る。2015年に新日本プロレスから鈴木軍が侵略にやってくると方舟の一員として迎え撃つ。

 GHCヘビー級王座を強奪した鈴木みのるからは「枠の外にいるヤツに用はないんだよ。NOAHを名乗らないヤツは邪魔だ」とまったく相手にされなかったが、2016年1月1日付けでNOAH正式入団。同年10月23日には当時鈴木軍の杉浦に流出中だったGHCヘビー級王座の奪還に成功。自身としても同ベルト初戴冠だった。

 

 ここから「オレは止まらねぇ!」という決めゼリフを旗印に中嶋時代が幕開け。鈴木、マサ北宮、杉浦、潮崎、モハメドヨネ、小峠篤司、ブライアン・ケイジを相手に防衛を重ねてV7の長期政権を樹立。2018年3月にはおとうと弟子の北宮とチーム“ジ・アグレッション”でGHCタッグ王座を初戴冠する。

 

 2020年5月にGHCナショナル王座初戴冠を果たした中嶋だったが、同年8月に盟友の潮崎を突如として裏切って、拳王率いる「金剛」に電撃加入。狂暴性に磨きをかけ、これまで以上にサディスティックなファイトスタイルに変貌した。

 シングルリーグ戦「N-1 VICTORY」では2020&2021年と史上初の連覇達成し、2021年10月に丸藤を破って4年2カ月ぶりにGHCヘビー級王座に返り咲き。田中将斗、拳王(GHCナショナル王座との2冠戦で60分フルタイムドローによる両者防衛)、潮崎、北宮の挑戦を退けている。
 その後も2022年6月の「CyberFight Festival」ではDDTのKO-D無差別級王者・遠藤哲哉をビンタ一撃で戦慄のKO。今年4月にはジェイク・リーのGHCヘビー級王座に挑戦してあらためて強さを見せ、7月には全日本の宮原健斗と約10年ぶりにシングルで向き合って勝利を収めた。

 そんな中、9月26日、リリースにて9月末をもってNOAHとの選手契約を終了することを発表。キャリア20年を目前に控え、35歳という節目に「自分自身への挑戦」に動くためだった。
同日、X(旧・ツイッター)では「自身を磨きレベルアップするため」「愛するNOAHを卒業」「絶景を求め進んでいく」「KEEP YOUR EYES ON ME」などのメッセージをポスト。10月20日にはNOAH後楽園ラストマッチで潮崎&北宮と組んで望月成晃&征矢学&稲葉大樹と対戦した。

 同一戦は壮行試合と言わんばかりの感動的な雰囲気に包まれた。NOAHラストマッチは10・28福岡国際センター。潮崎との“AXIZ”で丸藤&杉浦と対戦する。これは自身が希望したカードだという。

 そんなNOAHラストマッチを前に中嶋はフリーとして、全日本10・21後楽園大会に電撃来場。三冠ヘビー級選手権で青柳優馬に敗れた宮原を花束でぶっ叩くという仰天の行動を見せた。プロレス業界最注目選手になりつつある中で、NOAH10・28福岡大会でどんなファイトを見せるのか。

 中嶋はNOAH初参戦から18年、本格参戦から15年、所属になって7年。現在では数えるほどしかいなくなったNOAH創始者・三沢さんと肌を合わせたことがある選手だ。
奇しくも三沢さんと初シングルをおこなったのは2008年7月13日、現在は取り壊された福岡・博多スターレーンだった。中嶋勝彦は10月28日、NOAH福岡国際センター大会で方舟に懸けてきたすべての思いを背負って、“卒業式”に臨む。

(文提供/週刊プロレス・井上光)

 

◆10.28福岡国際センター大会 詳細は こちら

 

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