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【真壁刀義インタビュー】「これはケジメの闘いだよ」藤田との再会に真壁が吠える!

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 2月15日(木)「ザ・リーヴPresents LIMIT BREAK.1 ~Starting Over~」東京・後楽園ホール大会にて、藤田和之、齋藤彰俊組と戦う、新日本プロレス・真壁刀義に話を聞いた。若手時代を共に過ごし、そして袂を分かつことになった藤田と約25年ぶりに戦うことになった真壁は一体どのような心境なのだろうか

 

なおこちらのインタビューの模様はNOAH公式YouTubeで公開しております。ぜひそちらもご視聴ください。

■タイトル:新日本プロレス・真壁刀義が25年ぶりの再会マッチを前に胸中を明かす!「これは俺のケジメ。藤田和之を追い越したかどうかの闘いだ」2.15後楽園はWRESTLE UNIVERSEで生中継&チケット発売中!

 

■視聴URL:https://youtu.be/unRP8jmkTVo

 

 

【真壁刀義選手インタビュー】

 

――藤田和之選手との再会が決まりましたが、このカードを聞いた時にどんな思いになりましたか?

 

真壁 ちょっと遅いかと思ったけど、このカードを聞いた時にワクワクしたよね。やっときたかコノヤローってね。

 

――25年ぶりの対戦になります。真壁さんにとって待望でしたか?

 

真壁 待望なんかしてねぇよ、別に。いつかは交わると思ってたけど「あっ、今なんだ」って。ただ俺はいつも言っているように時間とかさ、タイミングとかさ、そんなもんクソくらえって思っているからさ。

 

――09年8月にG1初制覇、'10年5月にIWGPヘビー級王座を初戴冠した際には対戦も浮上しました。

 

真壁 タイミングが合わなかったよね。オレも忙しかったし。あの頃は新日本プロレスが復活し始めてきた時。新日本プロレスを立て直すのがオレの中で目標だったから、外に意識を向けるひまがなかったよね。

 

――藤田選手は1カ月後輩ですが、同期というくくりです。

 

真壁 基本的には、ね。藤田君は闘魂クラブに入ってたからオレよりも新日本との関連は長かったよ。入門してプロレス界に入ってきたのは彼の方が遅いってだけ。1カ月違いの同期みたいなもんだよな。

 

――入門当時の藤田選手はどうでしたか?

 

真壁 まぁ、人としゃべらない野郎だなって思ったよ。でもそれはしょうがないよね。自分が目指してたオリンピックで挫折したわけで、心にあるものはあったと思うよ。ただプロの世界に入った以上は気持ちを切り替えていかなきゃいけない。そういった部分でお互い愚痴はあるよな。

 

――どんな愚痴を言っていた?

 

真壁 (最初は)しゃべんないよ。オレなんてしょぼい一般庶民。自分でトレーニングして入門テストで受かった人間。藤田君はオリンピック予選に出てるんだよ。言ったら、逸材だよ。扱いなんて雲泥の差だ。(藤田が)入ってきた瞬間からオレはライバル視してたからね。そもそも素材が違うのに。だから、1カ月、2カ月はまったく口を聞かなかった。

 

――それからはどうなりましたか?

 

真壁 巡業に出てからだね。新日本は試合前にスクワットとかプッシュアップとかあるんだけど、そこでオレはしごかれるわけよ。藤田君はすぐにデビューだからその練習とかもあって(別メニュー)。ずっとお互いをシカトしてたけど、ある時、急に…巡業中に洗濯が一緒になったの。その時からしゃべるようになった。藤田君も心にストレスがあったし、オレは心にストレスしかなかったし。それで意気投合したんだろうね。

 

――どんな話をしたのですか?

 

真壁 ムカつく先輩の話。あのクソみたいな…

 

――地方のコインランドリーで意気投合してからどうなったのですか?

 

真壁 洗濯終わったら眠くなるんだけど、藤田君が「真壁さん、ちょっと部屋に来てください!」って言うんだよ。それで部屋にいったら、内鍵がドアに挟まってて、閉まらないようになってるの。それでドアを開けたらさ、「いらっしゃい」って(藤田が)言ったからね。昔、各部屋の冷蔵庫に300円ぐらいお金を入れたら缶ビールが出てくるベンダーがあったでしょ。それで「真壁さん、飲みましょう」って。「マジかよ、オレ眠いんだよ。しごかれてるからさ…」って思いながら、毎日のように宴をやってたよ。ひまさえあればやってた。キツかったよ、毎日しごかれてるから。藤田君も試合で自分をうまく表現できなかったり、いろんなことでストレスがあったんだろうね。

 

――藤田選手は基礎トレーニングなどもすぐ出来ていたのでしょうか?

 

真壁 できてるね。受け身も。なんだろう、中身はエリートじゃないんだよね。エリートなんだけどそう見られたくないというかさ。不思議な感覚を持った人だったよね。たぶんまだ引きずっていたんじゃないかな。まぁプロレスに来たんだからとにかくプロレスをしなきゃいけねぇんだから、“プロレスの頂点目指そうぜ”ってことを言ってたんだよな。

 

――いつかは2人で新日本の頂点を懸けて対戦したかった?

 

真壁 やりてぇなと思ってたよ。でも、彼は途中で総合格闘技に行って、たぶんもうないだろうなって。それはそれでいつチャンスが転がってくるかわからないからね。オレはトレーニングはしっかりやってたし。

 

――若手時代、闘ったり組んだりしていますが、どんなプロレスラーでしたか?

 

真壁 同期だけど、体の頑丈さとかシバキ合いとかでも何年も先輩とやってる気がしたね。通じないんだもん、何発打っても。でも、藤田君とは真っ向からやり合ってた。ここであきらめて倒れたままだったら、オレに次はないなって思ってたから。

 

――身近にそれだけ強い存在がいたことは大きいですね。

 

真壁 大きいよね、マジで。コノヤローを倒さないとオレに未来はないと思ってたし。それをずっと考えてた。追いついて追い越さなきゃ絶対ダメだって。だからこそトレーニングに燃えたし、先輩とかにも有無を言わせないぐらいねじ伏せてきたし。

 

――00年1・4東京ドームを最後に、そんな藤田選手が新日本を退団。さみしくなかったですか?

 

真壁 逆に送り出したけどね。「またここで会おうぜ」って。(新日本道場で)誰もいない朝の掃除の時間だった。藤田君が急にオレのところに来て「真壁さん、長らくお世話になりました」って。「何言ってんだ?そういう冗談はもういいわ」って言ったんだけど「真壁さん、マジです。ありがとうございました」って握手してくるからさ。止めたってしょうがないし「またどこかのリングで会ったら闘おうぜ。がんばってね。応援してるからさ」って。

 

――感動的ですね。

 

真壁 そしたら、シクシク泣いてる声が聞こえてきてさ。「うわっ、出た。オバケ」って思ったの。誰も起きてこない朝だよ。振り返ったら、棚橋(弘至)がオレたちの話を盗み聞きしててシクシク泣きやがってさ。オレ、思ったの。棚橋、そこで泣くのはオレなんだよ。オマエが泣いたらオレ、泣けないだろ。昔からそういうところなんだよ。タイミングを人から取る。そういうのも試合に出てるんだよ。まぁ、(藤田との関係は)それが最後かな。

 

――約25年が経って、ようやくリングで向き合う時が来ました。

 

真壁 オレの中ではもうないのかなって思ってたよ。藤田君がNOAHに上がってるのは知ってたけど、かと言って何があるわけでもないし。

 

――藤田選手とは05年の「G1 CLIMAX」で同ブロックとなったこともありましたが…。

 

真壁 藤田君とやる前に中邑(真輔)との試合でアキレス腱切ってる。あの時のオレはダメだったからな。すべてが悪い方向にいってて、アキレス腱切って「あっ、終わったな」って。それでリセットした部分もあるけどね、自分の中で。

 

――当時、藤田選手は総合格闘技界で日本のトップとして活躍していました。その姿はどうでした?

 

真壁 応援してたよ。自分と違う世界の人間だし、同じ釜の飯を食った仲でもあるし、ほぼ同期だから。彼が最初に総合に出た時、ウチの道場生を何人か連れて見に行ってるから。

 

――00年1月30日のPRIDE東京ドームですね。藤田選手の活躍は活力になりましたか?

 

真壁 なったよね。がんばってるな。オレも負けていられないって。G1取った時もベルト取った時もまさにそうだよね。オレがG1優勝した時もコメントを出してくれたし、20周年の時もVTRを送ってくれた。オレの人生の分岐点には必ず藤田和之がいたからね。

 

――そういう歴史もあり、ついに再会です。当日はどういう闘いになると思いますか?

 

真壁 オレたちの闘いは単なるシバキ合いだと思うんだよね。高等な技の出し合いとか切り返し合いとかやらないし、できないし、必要ねぇだろ。だったら、真正面からバカバカぶつかるしかないじゃねぇのって。

 

――ヤングライオン時代のように。

 

真壁 その時の試合をもう1回出して、間違いなくオレがねじ伏せればいいんだろって。

 

――当時は歯が立ちませんでした。

 

真壁 藤田君には1勝もしてない。すべての結果を出す時が今なんじゃねぇかなって。観客やほかの選手からしたら、単なるメモリアルマッチみたいに思ってるかもしれないけど、オレの中ではそんなもんじゃない。25年ぶりに再会するんであれば、たまりにたまったもんをそこで爆発させるよってことだよね。

 

――今回タッグですが、その先も…。

 

真壁 向こうのパートナーもこれまたオレが負け続けてきた齋藤彰俊。いい構図じゃん。いい図式じゃん。だったら、見せるしかねぇよ。オレの中でケジメの闘いだよ。単純に言えることはオレの先を何歩もいってた藤田和之に追いついてるのか追いついてないのか見せるのが今回の闘い。知名度だったらオレの方が上だよ。ただこのプロレス界&格闘技界で真壁がどれだけ? 藤田がどれだけ? 藤田が上? それをはっきり見せればいいんだよ。藤田和之と齋藤彰俊っていうレスラーがいるのであれば、叩き潰すだけなんだ。それしかねぇんだよ。それしかないし、彼もオレをそのつもりで叩き潰そうと思ってるからね。だったら真正面から行くしかないでしょ。今の世代の奴ら?こういう泥臭い試合もあるんだっていうのを見せてやろうかなと思って。プロレスの醍醐味って相手の技を受けて相手を叩き潰すか。それを地でいってる野郎が藤田和之。オレのプロレスも同じだよって。どっちが強いか見せてやるよ。オレがどれだけ変わったのか、どれだけ変わってないのか、それを見せてやるよ。

 

――ありがとうございます。では最後にファンの皆様へメッセージをお願いいたします。

 

真壁 おい、いいか?テメェら、オレの闘いと藤田の闘いを見せてやるよ。いいか、これはケジメの闘いだ。

■2.15「LIMIT BREAK」後楽園ホール大会 詳細は こちら

 

皆様のご来場、お待ちしております!

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