【月刊NOAH】5月の激闘、そして6.16横浜BUNTAIへ!激動のNOAHを見逃すな!
5月4日の「WRESTLE-1 MAGIC 2024」両国国技館で清宮海斗がイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.を破って、1年2カ月ぶり3度目のGHCヘビー級王者となった。試合後には「NOAHって不器用な団体なんです。みんなの期待になかなか追いつかないでいる…それが悔しくて悔しくて! オレはNOAHを変えるために、この団体に入団しました。オレがプロレス界の顔になる。これから全部変えていくんで、新しいNOAHを創っていきましょう」と宣言。さらに、バックステージでは拳王に「NOAHを変えていくのはアナタの力が必要です。オレに力を貸してください」と語り、ずっとライバル関係にあった宿敵との共闘を打ち出した。
清宮はGHCヘビー級王者としてALL TOGETHER「日本プロレスリング連盟発足記念 能登半島復興支援チャリティー大会」5・6日本武道館のメインイベントに出場。最後は新日本の上村優也を破って、大会を締めたのだったが、大団円後に悪夢が待っていた。なんと新日本のBULLET CLUB WAR DOGSの襲撃を受けて、ゲイブ・キッドにGHCヘビー級ベルトを強奪されてしまったのだ。
怒り心頭の清宮は「やりたいなら、やってやるよ。NOAHに来てみろよ」と言い放ち、6・16横浜BUNTAIでGHCヘビー級王座を懸けてゲイブを迎え撃つことになった。両者は過去に昨年7月の新日本「G1 CLIMAX 33」公式リーグ戦で一度シングルをおこなっているが、両者リングアウトで決着がついていない。20代同士の同タイトルマッチは昨年2月の清宮vsジャック・モリス以来となる。
翌7日に清宮は会見をおこない、拳王とのユニット「ALL REBELLION(オール レベリオン)」始動を発表。そこにアレハンドロ&クリストバルも合流して4人体制での船出となり、5・21後楽園からシルバーを基調とした新コスチュームで本格的に活動していくことになった。
GHCタッグ戦線はジャック・モリス&アンソニー・グリーンが5・4両国国技館で新日本の“天コジ”天山広吉&小島聡相手に防衛に成功。連続防衛記録を歴代単独2位まで伸ばして、もはや敵なし状態となっていたところに、5・26神戸で意外な2人が名乗りを上げた。第16&27代同王者組の丸藤正道&杉浦貴である。こちらのタイトルマッチも6・16横浜BUNTAIで決定。モリス&アンソニーはレジェンドチームを突破して、連続防衛記録V10に近づくことができるのか!?
GHCナショナル戦線は王者のHAYATAがニンジャ・マックとともに新日本「BEST OF THE SUPER Jr.31」に出場していたため動きはなし。6・9後楽園からNOAHに凱旋してくるので、どんな展開が待っているのか心待ちにしていたい。
GHCジュニア王者のダガは5・4両国国技館でアレハンドロの挑戦を退け、6度目の防衛に成功。次期挑戦者にはスターボーイ・チャーリーが名乗り。アメリカ西海岸のプロレス団体「ウエストコースト」でのし上がり、野性味あふれるファイトでNOAHでもチャンスをつかんだ21歳の新鋭だ。こちらのタイトルマッチも6・16横浜BUNTAIで決定している。
GHCジュニアタッグ戦線もYO-HEY&タダスケが長期政権を樹立。5・26神戸で“TEAM NOAH”小峠篤司&Hi69の挑戦を退けて、V7まで連続防衛記録を伸ばした。次期挑戦者は近藤修司&Eita。近藤は宮脇純太、“brother”YASSHIをパートナーに現王者組に2度挑戦しており、5月にNOAH入団となったEitaと3度目のGHCジュニアタッグ王座取りに6・9後楽園で挑む。
ニンジャが持っていたGHCハードコア選手権は5・4両国国技館で石川修司が奪取。タイトル戦線は挑戦者不在の状況だが、王者はTEAM NOAH主催「LIMIT BREAK」に継続参戦中。今後、どんな形で防衛戦が組まれていくのか楽しみだ。
NOAHのタイトル戦線ではないが、齋藤彰俊がZERO1 3・31靖国で初戴冠を果たした世界ヘビー級選手権のV2戦が「LIMIT BREAK」5・29新宿でおこなわれた。挑戦者は潮崎豪。15年前の6月13日に三沢光晴さんラストマッチで宿命を背負った者同士の重厚な一戦は、30分時間切れ引き分け。彰俊が防衛に成功したが「答え」を出すことができなかった。同じ5・29新宿では小峠が秋山準との一騎打ちに臨み、壮絶な玉砕を遂げている。
5月のNOAHはタイトル戦線以外にも魅力的な闘いが目白押しだった。拳王は5・4両国国技館でDRAGONGATEのYAMATO、5・22後楽園で鈴木みのるにシングルで勝利。5・4両国国技館は女子プロレス新団体「マリーゴールド」勢の参戦、熊野準4年ぶりの復帰と話題が満載だった。
ALL REBELLION結成に伴って、パートナーの清宮と突然の別れをすることになった新日本から国内武者修行中の大岩陵平が奮起。5・18横浜では潮崎と30分フルタイムドローの熱戦を繰り広げ、5・21後楽園ではALL REBELLION、Good Looking Guysの勧誘をそれぞれ断って、清宮の対角に立つことを宣言した。
5・22後楽園ではマサ北宮が石井智宏へのリベンジを目指したが、1月に続いて今回も敗北。それでもなお「恥を忍んでもう一度だ!」と再戦を要求。ALL TOGETHER6・15札幌で三度目の正直を狙う。
その5・22後楽園には新日本・内藤哲也が参戦し、ALL TOGETHER6・15札幌でシングルが決まっているジェイク・リーと前哨戦で激突。結果的にも内容的にも完勝を収めて「自分の思いを口にするべきだよ。じゃなきゃ、ただのチャレンジマッチになっちまうぜ」とメッセージを投げかけた。ジェイクは日本プロレス界のトップランナーを相手に、方舟の舵を取る者としての意地を見せたい。
さらに、5・22後楽園では佐々木憂流迦がジュニア界の大物である佐藤光留から新技「アマツキツネ」で勝利。初めて3カウントを奪ってプロレスラーとして進化をまたしても形にしてみせた。
怒涛の勢いで駆け抜けた濃密な5月を経て、NOAHは6・9後楽園、6・16横浜BUNTAI初進出、拳王凱旋6・29徳島、7月上旬の北海道ツアー、7・13日本武道館、8・4横浜開幕の「N-1 VICTORY 2024」と熱い夏に向けて加速中。これからどんな刺激的な闘いが待っているのか!?
(文・週刊プロレス 井上光)
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