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【GHCナショナル王座戦はここに注目!】9.14後楽園!超新星・GHCナショナル王者 佐々木憂流迦と情熱の挑戦者・征矢学の戦いの行方はいかに!?

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 この原稿のために改めて佐々木憂流迦のキャリアをさらっていて、「そうか、まだプロレスデビューから1年経っていないのか!」と思わされた。いや、もちろん昨年晩秋に彼のプロレス転向、NOAH参戦が発表された時の衝撃は記憶に新しいのだが、今年に入ってナショナル王座戴冠、「N-1 VICTORY」初参戦と来て、もはやNOAHのリングに完全に溶け込んでいる姿を見ていると、その速さには驚かざるを得ない。N-1の公式戦後、彼は何度も「成長を感じている」とコメントしていたが、その成長速度は過去に類を見ないほどなのではないだろうか?


 だが考えてみれば、格闘技時代から佐々木憂流迦の“速度”にはいつも驚かされてきたのである。2010年4月のプロデビュー時点では、すでにグラップリング(打撃なし、組み技と寝技のみで競う格闘技)で大物食いも果たしていたりして一部で評判となっており、実際デビュー戦ではわずか30秒、チョークスリーパーで一本勝ち。風変わりなリングネームとともに、その動きの速さとセンスは強く印象に刻まれた。

 そこからの快進撃も、また速かった。負けなしの5戦目で老舗格闘技団体・修斗の新人王トーナメントで優勝すると、3年と経たないうちに修斗環太平洋フェザー級王座を獲得。国内20戦目までを17勝1敗2分の高勝率で駆け抜け、世界の最高峰・UFCへと闘いの場を移した。

 ちなみに現在、NOAHのリングでも得意としている佐々木のスリーパーだが、ここまでの17勝のうち8つがこの技での勝利。また2014年8月のUFCデビュー戦も同じ技で1分強で勝利。UFCでは2018年11月まで9戦を戦って4勝5敗という戦績を挙げたが、この4勝が全てチョークスリーパー。いかに体に染みついた技なのかが分かるだろう。これこそまさに“必殺技”だ。

 2018年大晦日からはRIZINに参戦。2023年5月まで約4年半闘い、数字でこそ4勝5敗だが、敗れた相手は朝倉海をはじめ、トップ中のトップ選手ばかり。その朝倉戦では相手のパンチでアゴを骨折し、長期欠場も挟みつつ復帰戦では勝利するなど壮絶な戦いぶりで、RIZINフェザー級には欠かせない一員となっていた。


 2023年5月の勝利を最後にMMAを離れ、小学校時代からの夢だったというプロレス転向を果たした佐々木だが、ここで忘れてはならないのは、ここまで彼が闘っていたのは50~60kgkg台の世界ということだ。初めて王座を獲得した修斗フェザー級は65.8kgがリミット。UFCでは61.2kgリミットのバンタム級でスタートし、後半は56.7kgリミットのフライ級で闘った。そしてRIZINでは59.0kgから始まり、後半は66.0kgを中心に闘った。


 いずれにせよ56kgとか66kgなんて、プロレスの世界ではほとんど聞くことのない体重だ。この階級では長身で手足も長く、打撃でも寝技でもその利点を生かした闘い方ができたし、何しろ階級制のMMAでは、相手もほぼ同じ体重での闘いとなる。現在はプロレス用に肉体改造を果たし、90kgという体重で闘っている佐々木。本来ならジュニアヘビー級ということになるが、これまでの彼の軌跡を見てもジュニアへのこだわりは薄い(か、ほとんどない)ように見える。実際、彼が保持するGHCナショナル王座は無差別級であり、ヘビー、ジュニアの垣根がない王座争奪戦が魅力の一つにもなっている。



「N-1 VICTORY 2024」も(ヘビー級中心とはいえ)無差別級のリーグ戦で、しかもキャリア最短での出場で3勝4敗の戦績を残した佐々木は健闘したとは言えよう(本人は悔しいだろうが)。稲村愛輝、アルファ・ウルフ、タビオン・ハイツからの勝利は、彼がヘビー級相手でも問題なく戦えることを示したが、一方でイホ・デ・ドクトル・ワグナーJrや征矢学への敗戦は、体格とパワーの壁を感じさせたのも事実だ。


 今回、征矢学がナショナル王座挑戦をブチ上げたきっかけが、8月17日、東京たま未来メッセでの佐々木とのN-1 Bブロック公式戦。序盤から鋭いキックをはじめとした打撃と、スキを突いては繰り出す関節技を中心に攻め込んだ佐々木だったが、征矢は20kg以上重い岩のようなボディから渾身のパワーを漲らせ、要所要所で展開を変えていく。スピアー、頭突き、ブレーンバスターといった技の数々は、佐々木の豊富な技ライブラリーにもないものであり、その威力はどんどん佐々木の力を削っていった。

 佐々木も最後まで応戦したが、それを断ち切るように弾道でナショナル王者をリングに沈めた征矢。7月のタッグでの前哨戦でも直接フォールを奪っていた征矢は、この連勝によって佐々木のベルトに完全に照準を定めた。公式戦での勝利後は「今日、ナショナルチャンピオンから3つ獲ったよな。これは事実だ。ただ今はN-1に照準を合わせてるから、そのことだけ、事実。以上だ!」と、発言していたが、最終戦・大阪大会の試合後には「俺の夏はまだ終わってねえぞ。GHCナショナル王者・佐々木憂流迦、俺に挑戦する権利があるよな。佐々木憂流迦! 俺の全ての情熱を! お前にぶつけてそのベルト奪ってやる。覚悟しとけ!」と宣言。このコメント時のテンションは相当なものがあり、征矢の王座に懸ける気迫を物語っていた。

 一方の佐々木は8.17公式戦の敗戦後、「征矢学にまた負けちまったなあ。タッグでも負けて、シングルでも負けちまったな。今回のN-1を通して、楽しく、強くなってるけど、だけど、征矢学に勝ちてえなあ。N-1、シングル、負けたヤツ全員にリベンジするぞ」と、悔しさをにじませている。

 王者・佐々木にとっては初防衛戦であるとともに、シングル、タッグのリベンジ戦。挑戦者・征矢にとっては、王者に連勝して万全の自信で臨むタイトルマッチであり、これまでにもワグナーや中嶋勝彦が王者時代に挑戦しており、どうしても欲しいベルトでもある。

 

 そして何より、両者のメインの武器だ。佐々木が「スピード」「センス」「テクニック」、征矢が「パワー」「気迫」「ガムシャラさ」。対照的なだけではない。もしかしたら、お互いが「自分にもっとあれば」と思っているものかもしれないと思うと、この試合の見え方はまた変わってくる。キャリアもスタイルもキャラクターも全く違うこの2人のタイトルを懸けた対戦は、だから予想がつかない。果たしてどんな結果が待っているのか、注目!

(文・ソリタリオ 高崎計三)


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