「桃の青春は昔の再放送」「桃の果汁を搾り取る」 GHCジュニアタッグ挑戦直前・YO-HEY&吉岡with大原インタビュー
あす(28日)の後楽園大会で“桃の青春タッグ"原田大輔&小峠篤司組の持つGHCジュニアタッグ王座に挑戦する、“FULL THROTTLE"のYO-HEY&吉岡世起組。
原田を裏切ってFULL THROTTLE入りしたYO-HEYと、小峠を“リーダー"と認めたにも関わらず裏切られた格好となった吉岡。確かに遺恨対決がタイトル戦で実現する形ではあるが、それ以上に「新ノアジュニア」をめぐる主導権争いの意味合いが強い。
桃の青春復活により、ノアジュニアは実に14選手が5軍に分かれる戦国時代に突入。今回のジュニアタッグ王座戦が、その本格開戦・一発目となる。ノアジュニア本隊を名乗って“中心宣言"を発した原田&小峠に、ムイビエンな頭脳に導かれたスピードスターコンビがフルスロットルな「待った」をかけた――。
【FULL THROTTLE(YO-HEY&吉岡世起&大原はじめ)インタビュー】
――ジュニアタッグ挑戦が目前となったが、率直な今の心境は?
▼YO-HEY「これまで小峠篤司や原田大輔とイロイロ闘ってはきましたけど、“桃の青春"に関しては大阪(プロレス)時代にちょこちょこっとやったぐらいで、ノアに来てから闘ったことはないんで、どんな“果汁"を出してくれんのか。楽しみではありますね♪」
▼吉岡「シングルやって決着ついてない原田大輔と闘うのは楽しみな部分もあるんですけど、何より第一にはチームを勝手に脱退した小峠篤司。報復というか、制裁というか、ケジメをつけてもらいます。それでまたベルトも取れれば一石二鳥」
――大原選手はなぜ二人に託した?
▼大原「まず客観的に見て8月のカルッツかわさきで(※小峠と組んで)挑戦させてもらってるのもありますし、『FULL THROTTLE』に関して僕の中で大事なことは“新しいことを創り上げる"ということなので。YO-HEYと吉岡は組んでベルトも挑戦してないですし、まさに“新しいこと"だと思うんで今回は後押ししたいですね」
――YO-HEY選手と吉岡選手のそもそもの出会いは?
▼YO-HEY「まぁイロイロあって、7~8年前ですね。京都の大会。実は僕も薬剤師目指してて(※吉岡は薬剤師免許を持っている)、そういう意味でも接点がありますよね」
――初耳だが…
▼吉岡「…(笑) 確かに知らない仲では無かったんですけど、“リング上"ではほとんど知らない。リング外では結構会ってたんですけど。ノアに上がる前は、RATEL'S興行で一回試合したことあるぐらいで。ノアでもここまで闘ってきましたし、ある意味、一番“新しい"タッグじゃないですかね」
――ともにスピードが持ち味で、タッグチームとしては“同タイプ同士"のチームとなりそうだが?
▼YO-HEY「そうですね。我々得意のミドルキックで徐々に相手にダメージを与えていけたら、勝機がつかめると思います!!」
――使っている場面を見たことがないが……吉岡選手はこのチームで新しい価値を生み出せそうな予感がある?
▼吉岡「そうですね…(笑) 僕はあまりタッグでちゃんとしたパートナーがいたことが少ないので。ただタッグ自体は凄く好きなんですよ。いろいろ考えるのが好きなので。きちんとしたチームを築き上げるチャンスだと思ってますし、YO-HEY選手に関しては、初めて会った時に驚いたんですけど、同い年でデビュー時期もほぼ同じなんですよ。それでいて、この性格の真逆さ!」
▼YO-HEY「ふえ?」
▼吉岡「…(笑) これも“新しい"と思いますし、ほぼ組んだこともないことも含めて、新しいものを生み出していけると思います」
――大原選手は二人のチームをどう分析する?
▼大原「まず華やかじゃないですか。かっこ良くて動きも早い。ただ、同じタイプの二人ですけど“属性"は違うんですよ。YO-HEYは周りの空気を自分のモノにするのが上手くて、吉岡は自分の世界を一直線に出すタイプ。同じスタイルでありながら、属性が違うんで。格闘ゲームの主人公…それこそ(ストリートファイター・シリーズの)リュウとケンみたいな感じですね。使う技は似てても、見た目や性格がまったく違う」
▼YO-HEY「お! じゃあ自分はケンですか。(ケンの必殺技である)『昇龍烈破』練習しとかんとな! まぁ我々が組んだことでFULL THROTTLEが飛躍して、大原のはじめパイセンがシングル(王座)とか行っちゃうかも分からんし」
――大原選手もシングルを狙う?
▼大原「まぁ僕は、チャンスがあれば何でも狙うスタンスではあるんですけど、シングルもタッグも両方獲ったことがある人間なので、いうなれば新しくない。次の時代のノアジュニアを創っていくことを考えると、この二人に行ってもらいたいですね」
――ユニット乱立のノアジュニア戦国時代でどう存在感を出していく?
▼YO-HEY「え~存在感…え~存在感は絶対に出していかないといけないんですぅ。え~だから、どうやって存在感を出していけば良いんでしょうか?」
▼吉岡「それを聞かれてると思うんですけど…(笑)」
――聞く人を間違えました…大原選手、どうユニット抗争で存在感を出していく?
▼大原「やっぱり今のノアジュニアは『桃の青春with宮脇純太』がいて、『STINGER』がいて『金剛』『杉浦軍』がいて。それぞれのイメージっていうのをお客さんが持ってる状態だと思うんですけど、その中でまだまだ伸びシロがあるというか未知数な部分が多いのが『FULL THROTTLE』だと思うんですよ。コロナ禍の無観客の中で生まれたユニットでもあるので、まだまだお客さんと一緒にこれから築き上げていける部分が一番大きいのがFULL THROTTLEだと思うので、試行錯誤してお客さんが思い入れを持てるユニットを創っていきたいし、“これから"に賭けたい。それで最終的に一番になればいいし、“これから"という意味での第一歩が二人のジュニアタッグ挑戦だと思ってます」
▼YO-HEY「それが言いたかった!!!」
――改めて今回のタイトルマッチ、吉岡選手は小峠篤司にケジメをとらせる…とのことだが、YO-HEY選手は原田大輔を狙う?
▼YO-HEY「そうっすね。あの“裏切られフェチ"、散々裏切られて、最近は抑え気味かもしれませんけど、あの怒りに怒った原田大輔っていうのは対戦しててメチャメチャ面白いんで。メチャメチャに怒ってガンガンにぶつかり合った末に原田大輔を倒す…っていうのが、ひとつの目標でもあるんで。それこそフルスロットルな、激おこぷんぷん丸な原田大輔で来てもらって、すべての果汁を搾り取ってやりたいと思います♪」
――とはいえ原田選手はノアジュニア本隊宣言を放って、我々こそが新たなノアジュニアの中心なんだ…といった主張を展開している
▼YO-HEY「いやいや、もう古いでしょ。はじめ先生が言ってくれたように、全然“新しいもの"じゃないじゃないですか。『俺たちが新しいノアジュニアを創っていくぅ!』とか言っても、桃の果汁はほとんど残ってないでしょ? それにひきかえコッチは誰も想像つかない…自分らですら、どういう風になっていくかは想像ついてないんで。それがお客さんに伝わりだした時に、ノアジュニアが最高に面白くなっていくワケで、本当の新しいノアジュニアってモンを我々FULL THROTTLEで創っていく。そんなカンジです!」
▼吉岡「自分も意見は同じです。もう何年か前にやったものでしょ?って。“すでにあるもの"は新しくはないですよ。昔に創ったものの再放送になっちゃう。それよりもお客さんは新しく創られたものが見たいはず。それを創るのがFULL THROTTLEだと思ってます」