【9.8ロンドン王座戦リポート】3つの王座戦が開催された9.8ロンドン大会!その激戦が行われた王座戦をリポート!
【GHC王者・清宮がUKツアー熱闘V4締めで「COME BACK」公約 北宮と“決着戦"へ】
GHCヘビー級王者の清宮が英国ロンドンで4度目の防衛に成功。ナイトJr.との熱闘を制してNOAH13年ぶり“UKツアー"を堂々締めくくり、次期挑戦者に名乗りを上げたマサ北宮との“決着戦"が決定的となった。
NOAH約13年ぶりとなったUKツアー。3連戦最終日となったロンドン大会のメインで、同世代の実力者・ナイトJr.の挑戦を受けた。
前夜のマンチェスター大会ではナイトJr.が清宮からピンフォール勝ち。この日のタイトルマッチでも清宮を押しに押しまくった。
清宮のフランケンシュタイナーを空中キャッチしてのライガーボムを繰り出せば、打撃戦でも逆水平チョップで押し込む。一方で逆さ押さえ込みで翻ろうしてからのブラックタイガーボムを繰り出すなど、硬軟自在に優勢に立ち続けた。
清宮もライオンサルト式のボディアタックをドロップキックで空中撃墜。エプロンサイドでのタイガースープレックス発射にも成功して場内が大きくどよめいたものの、ナイトJr.も止まらない。逆襲に転じて450゜スプラッシュを投下し、避けられても着地。逆に前夜ピンフォールを奪ったグッドナイトドライバー(ファイヤーサンダー)で仕留めにかかった。
だが、今宵は清宮もキックアウト。ならばとナイトJr.はリバースゴリースペシャルボムの体勢に入ったものの、清宮も必死に回転して切り抜けるや、起死回生の三角飛び式のシャイニングがクリーンヒット。すかさずLOVEポーズからの変型シャイニングをねじ込んで逆転3カウントをもぎ取った。
日英新世代対決を制してGHCヘビー級王座4度目の防衛に成功。史上初のN-1&同時制覇を成し遂げて名実ともにNOAHの“頂点"に立った清宮が、NOAH13年ぶりUKツアーでもキッチリと“熱闘V4締め"を成してみせた。
ロンドンの観衆も惜しみない喝采を送るなか、余韻に浸る間もなく次の挑戦者が登場。姿をみせたのは北宮だった。
そのまま北宮は英語でのマイクアピールを開始。「今日は来てくれてありがとう。これがプロレスリング・ノアだ。今日の俺のプログレス王座戦(※3WAY戦で奪取ならず)のことは忘れてくれ。ただ、ルーク・ジェイコブズは素晴らしいチャンピオンだった。彼とは今度シングルでやりたい」と切り出した北宮は、キビスを返して清宮と向き合った。
清宮とは8・18仙台大会での『N-1 VICTORY』公式戦で引き分けたばかり。「清宮、N-1は30分時間切れ引き分けだった。決着つけようぜ。その大きな心で、どうか受け止めて欲しい。ネクスト・チャレンジャー・イズ・マサキタミヤ!」と挑戦表明した。
すかさず清宮も英語マイクで応戦。「マサ北宮、俺たちは先月引き分けた。お前をぶっ倒してやる!」と受けて立つや、ベルトを掲げてにらみ合い、両雄によるGHCヘビーを懸けた“決着戦"が決定的となった。
北宮が去って改めてマイクを握った王者は、再び英語マイクを開始。「センキュー・ロンドン!」と叫んだところで、場内は「Please come back!」(またイギリスに来て)の大合唱だ。
笑顔で言葉を続けた清宮は「センキュー、リッキー(ナイトJr.) また試合しよう。NOAHのショーはどうでしたか!? UKのプロレスは凄く熱い! グレート! そして約束します。マサ北宮を倒して、またロンドンに帰ってきます」と公約して場内も歓声に染まった。最後は「アイ・ラブ・ロンドン! ロンドンが大好きです!」と叫んで幕。NOAH13年ぶりのUKツアーでも“NOAH不動の中心"としての存在感が一層際立った形となった。
【試合後コメント】
【清宮の話】
「よっしゃー! イギリスツアー最終日、ベルト守ったぞ! まずはリッキー・ナイトJr.、本当に素晴らしい選手です。遠くイギリスで、彼のような同世代の…戦友と言ってもいいのかな、そんな彼と出会えて、これからの闘うモチベーションになるし。彼とまたいつになるか分からないけど、また闘いたいと思ってるし。リッキー、日本でも待ってるよ。イギリス遠征、ロンドン、ものすごいプロレス熱を感じましたね。自分としては初のイギリス。どういう空気なのか、凄い楽しみにしてたけど、想像を超える熱を感じたし、またチャンピオンとしてロンドンに戻ってくるって約束したんで。次のチャレンジャー・マサ北宮! N-1で引き分けてるよ。あんたとの決着、つけてやるよ! タイトルマッチ、このベルト懸けてやってやる! そしてまたUKに戻ってきます。ありがとうございました!」
【プログレス王座奪取ならず…稲村が海外修行再開宣言「もっと世界を肌で体感したい」】
ロンドン大会での英プログレス王座戦で敗れた稲村が、「NOAHには帰らない」と改めて海外武者修行再開を宣言。「もっと世界を肌で体感して、必ずNOAHで一番になります!」と誓った。
NOAHのUKツアー最終日となったロンドン大会。セミファイナルでは3WAY形式の英プログレス王座戦が組まれ、王者のジェイコブズに北宮と稲村が挑戦した。
シングルタイトル初戴冠を目指して渡英した北宮が躍動したものの、中盤過ぎには稲村も見せ場。ジェイコブズを猛烈なタックルで吹き飛ばすや、重爆ダイビングボディプレスや豪快な投げ捨てジャーマンで王者を追い込んだ。
だが、3WAYがたたって試合を決めきれず。逆に巧みな立ち回りをみせた王者ジェイコブズがジャンピングパイルドライバーで稲村の巨体を叩きつけ、防衛を告げる3カウントが数えられた。
またしても敗れた稲村。海外武者修行帰りで臨んだ今夏N-1も3勝4敗と負け越しに終わり、9・1大阪大会でもWWE・NXTのジョシュ・ブリッグスとの一騎打ちに敗れ、この日も王座戦で直接3カウントを奪われた。
稲村は「俺はまたもっと変わりたくて、9・1大阪大会の試合後に海外行きを希望しました。NOAHのUKツアーは今日で終わりかもしれないですけど、俺はNOAHには帰らないです。もっともっと強くなりたい」と約3ヶ月ぶりの海外武者修行“再開"を改めて宣言。
前回武者修行では英国プログレスを拠点としていたが、「いつまでもここに居座るつもりもない」と話し、「俺は大阪でジョシュ・ブリッグスに負けて本当に世界の大きさ、強さっていうのを知りました。だから俺はもっと世界を肌で体感して、必ずNOAHで一番になります!」と誓った。
【試合後コメント】
【ジェイコブズの話】
「キタミヤ、イナムラ…2人はデカくて攻撃も強烈だった。プログレスに来て全力を尽くしたかもしれないけど、ヨーロッパで一番強いのはプログレスの世界チャンピオンだという事を思い知ったはずだ。前にも言ったが改めて言っておく。俺たちの強さがこれで分かっただろ」
【北宮の話】
「負けたことはしょうがな……くねえんだよ! まったく納得してねえんだよ。忘れて切り替える…なんてできねーんだよ! イギリスくんだりまで負けに来たワケじゃねーんだよ、バカヤロー! 何かひとつでも持って帰る! 以上!」
【稲村の話】
「クソ! ルーク…俺はまたもっと変わりたくて、9・1大阪大会の試合後に海外行きを希望しました。NOAHのUKツアーは今日で終わりかもしれないですけど、俺はNOAHには帰らないです。もっともっと強くなりたい。でも、いつまでもここに居座るつもりもない。俺は大阪でジョシュ・ブリッグスに負けて本当に世界の大きさ、強さっていうのを知りました。だから俺はもっと世界を肌で体感して、必ずNOAHで一番になります!」
【金髪夫婦がロンドンでGHCジュニアタッグ初防衛 ライコス・ジムの日本招へいを熱望]】
GHCジュニアタッグ王者の“金髪夫婦"HAYATA&YO-HEY組が、NOAH・UKツアー最終日となったロンドン大会で初防衛に成功。チャレンジャーチーム“ライコス・ジム"キッド&ライコスIIの日本招へいを熱望した。
UKツアー2日目となった前夜のマンチェスター大会でYO-HEYがキッドにピンフォール負け。1週間前に王座返り咲きを果たしたばかりの金髪夫婦が、急きょロンドンで“ライコス・ジム"キッド&ライコスII組相手の初防衛戦に臨むことになった。
熟練タッグチーム対決らしい白熱の攻防が続いたが、終盤にはYO-HEYが窮地に。キッドの鋭いトラースキックを浴びるや、前夜ピンフォールを奪われたパッケージDDTを決められてしまう。
それでも今宵は“嫁"HAYATAがカット。報いたいYO-HEYも2発目のパッケージDDTはウラカンラナで切り返すと、逆にトラースキックを発射だ。さらには、なおも突っ込んでくるキッドにカウンターの強烈ドロップキックをドンピシャリ。すかさずHAYATAがライコスIIを旋回式延髄斬りで排除するなか、YO-HEYもコーナーからのスーパー顔面Gでなだれ込んでキッドから3カウントを奪ってみせた。
金髪夫婦が王座奪取からわずか1週間で英国V1に成功。強行軍となったUKツアー3連戦を、見事初防衛で締めくくってみせた。
試合後には自ら“ライコス・ジム"の二人に握手を求め、「もう一回」のジェスチャー。YO-HEYは「今日俺たちが防衛した相手、ライコス・ジム。めちゃくちゃおもろい相手! ぜひぜひNOAHに来て欲しい。NOAHのジュニアにあいつらが来てくれたら、めちゃくちゃおもろい闘いがいろんな人とできると思うし。ライコス・ジム、NOAHに呼んでくれ。絶対あいつらは面白い。絶対俺たちが保証する!」とキッド&ライコスIIの日本招へいを熱望。思わぬ形で、異国の地でめぐり合った“ライバル"と再会できる日は来るのか――。
【試合後のHAYATA&YO-HEY】
▼YO-HEY「オウィ~ッ! 昨日言ったよな? 俺たち金髪夫婦の今回初めての防衛戦がロンドンでできた。さらには見事防衛した。すなわちそれ、めちゃくちゃロマンティックやろ? 昨日はホンマ、ボロッカス言われたけど…ありがとな、嫁さんな。ありがとう」
▼HAYATA「(※なぜかピンと来ていない様子で)今日、タイトルマッチ?」
▼YO-HEY「え? タ、タイトルマッチあってん。タイトルマッチやったんよ。防衛したんよ」
▼HAYATA「(※ようやく状況を理解した様子で)OK、OK。」
▼YO-HEY「まぁ嫁さん、勝ったからひとつだけ言わせてくれ。ことの発端は昨日や。マンチェスターで俺がジャック・モリスと組んで、あの強い強いライコス・ジムと当たって、そこでバッコーン!やられてワンツースリー取られました。ライコス・ジムの二人が、おうそのタッグのベルト挑戦させろって言ってきて、俺もあいつらめちゃくちゃおもしろい、よっしゃ受けて立とう!…ってことでタイトルマッチ決定。…でも嫁さんは何も知らんかったワケや。ほんまゴメン、ほんまにゴメン」
▼HAYATA「あー(※と微妙な表情で去っていく)」
▼YO-HEY「嫁さん怒っとるかもしれへんけど、このUKツアーを終えて、あとはこのベルトを持って帰るだけ。ロンドンで俺たち金髪夫婦、いやぁ再婚旅行最高やないのお!! そして今日俺たちが防衛した相手、ライコス・ジム。めちゃくちゃおもろい相手、めちゃくちゃおもろい相手! ぜひぜひNOAHに来て欲しい。NOAHのジュニアにあいつらが来てくれたら、めちゃくちゃおもろい闘いがいろんな人とできると思うし。俺が呼べるだけの力は持ってへん。でも言うのはタダや! 言わしてくれ。ライコス・ジム、NOAHに呼んでくれ。絶対あいつらは面白い。絶対俺たちが保証する!」
(文提供:プロレス/格闘技DX)