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【チケット好評発売中です】ザ・リーヴpresents『GREAT VOYAGE 2019 in YOKOHAMA』3.10横浜大会情報② 週刊プロレス・井上光氏によるGHCヘビー級選手権試合見どころ

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2019年3月10日の横浜文化体育館大会のメインイベントは、確実にNOAH…いや、プロレス史の大きなターニングポイントになる。

史上最年少の22歳5カ月という若さでGHCヘビー級王者となった清宮海斗に、方舟の象徴である丸藤正道が挑戦。

長年プロレスを見続けてきたファンならば、2006年12月10日の日本武道館でGHCヘビー級王者の丸藤に、

三沢光晴さんが挑戦した一戦を思い出すだろう。

 2006年9月9日、丸藤は秋山準を破って、第10代GHCヘビー級王者となった。

26歳11カ月での同王座戴冠は当時の史上最年少記録。

大黒柱である小橋建太が腎臓ガンで欠場した直後ということも相まって、誰もが新時代の到来を予感し、

NOAHの世代交代が一気に進むものだと思われていた。

 

 

そんな期待に丸藤は最高の形で応えていく。

初防衛戦を史上初めて国外のアメリカでおこない、同年10・29日本武道館ではKENTAを挑戦者に迎え、

史上初めてジュニア同士によるヘビー級頂上決戦を実現させた。

同一戦は「プロレス大賞」のベストバウトを受賞。NOAHに次々と新風景が広がっていった。

新時代の到来を確かなものにすべく、丸藤はV3戦でNOAHの創始者であり、エース&社長であり、

自身の師匠である三沢さんを挑戦者に迎えた。結果は敗北。

新時代の到来は3カ月で幕を落とし、その後は旧世代の踏ん張りがNOAHの中軸となっていく。

三沢さんは2008年3月まで約1年3カ月もの長期政権を樹立。

07年9月に丸藤はリベンジの機会を得たが、またしても敗北。

後年、その時のことを「ある意味、永久戦犯だよね。アレはでかかった」と振り返り、

自身の2度にわたる敗北がNOAHのその後にとって甚大な影響を与えたことを認めている。

 あの時、丸藤が三沢さんにベルトを奪われていなければ、NOAHはどうなっていただろうか。

一気に世代交代が進み、団体として歯車を狂わせることもなく、

もしかしたら現在もまだ「業界の盟主」と言われていたかもしれない。

 もちろん〝たら、れば〟の話であることは大前提だ。

しかし、現在、あらためて検証してみると、2006年12月10日の丸藤vs三沢のGHCヘビー級選手権には、

ベルトとともにそれだけ重いものが懸けられていたと断言できる。 

その一戦と非常に似たようなシチュエーションでおこなわれるのが、今回のGHCヘビー級選手権だ。

清宮にとって丸藤は師匠ではないが、新星vs象徴という意味合いでは同じ。

清宮は杉浦貴からベルトを奪うと、拳王、マサ北宮の挑戦を退け、NOAHに新時代の到来を告げている。

あたかも12年前の丸藤をオーバーラップさせるように。

 清宮は「今のNOAHの顔はオレです。時代は絶対に戻しません」と防衛を誓っている。

まだまだ実力的に丸藤には敵わないかもしれない。だが、若きGHCヘビー級王者の強さはファンの声援を力に変えられること。

大舞台になればなるほどにその後押しが絶大になるのは、昨年12月の杉浦戦で実証された。

 しかも、決戦の舞台は奇しくも杉浦戦と同じ横浜文化体育館だ。

過去のデータで面白いのが丸藤の同会場におけるシングルの戦績である。

なんと7戦して2勝5敗。2勝は2008年9月における全日本の世界ジュニア選手権、

2012年8月における新日本のG1公式リーグ戦と他団体。NOAHでは4戦4敗と一度も勝ったことがなく、

2007年6月の村上和成戦では血だるまにされ、2012年3月と2017年10月はGHCヘビー級選手権で敗北。

方舟の天才がホームでは苦手にしている会場なのだ。

その一方で復帰直後の丸藤は強いという都市伝説もある。

2009年3月、右ヒザ靭帯の断裂で9カ月欠場した後には新日本主催のジュニアトーナメント

「第5回SUPER J-CUP」を制覇し、IWGPジュニア王座も奪取。

2010年7月、「変形性頚椎症性神経根症」で4カ月欠場した後にはGHCジュニアヘビー級タッグ王者になった。

これだけ語れる材料があるというのも昨年キャリア20周年を迎えた〝重み〟である。

清宮は目の前にいる挑戦者とともに、丸藤の築いてきた歴史や、

NOAHファンの象徴に対する思い入れとも向き合って試合をしなければならない。

 

 

 3・10横浜文体大会は今年2月に新体制となったNOAHが〝脱三沢〟を旗印に本格的に新たなるスタートを切る大切な日。

旗揚げ以降、使い続けてきたロゴの刷新、緑のリングマットとの決別などさまざまな面で方舟は生まれ変わる。  

そんなNOAHを顔として引っ張るのは若き王者の清宮か、現・象徴の丸藤か。

このタイトルマッチはGHCヘビー級のベルトだけでなく、

12年前の丸藤vs三沢と同じように団体の命運さえも懸けられている大一番だ。

3月10日、横浜文化体育館のメインイベントで新しく生まれ変わる方舟の航路が決まると言っても過言ではない。

 

週刊プロレス 井上光(いのうえ・ひかる)
1981年3月12日、東京都大田区出身。2003年4月に株式会社ベースボール・マガジン社入社し「週刊プロレス」に配属。2004年から選手名鑑のチーフ、2007年からNOAH担当を現在に至るまで務めている。

ファンの皆様へ

▼ 紙テープの投げ入れに関するお願い
平素はプロレスリング・ノアへのご声援を賜り誠にありがとうございます。
3月10日・横浜文化体育館大会では、運営・演出の都合上、紙テープの投げ入れを全試合禁止とさせていただきます。
速やかな大会運営を行うために、ご理解・ご協力をいただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
また、弊社では2019年7月1日以降、紙テープの投げ入れを禁止とさせていただきます。
本措置につきましてはスムーズな大会運営と環境保全を目的としております。
皆様におかれましては、何卒ご理解とご協力の程よろしくお願い申し上げます。
尚、後楽園ホールでの興行に関しましては、これまでと変わらず紙テープの投げ入れは可能とさせて頂きます。
今後とも、プロレスリング・ノアへのご声援を重ねてお願い申し上げます。

 

 

 

ザ・リーヴpresents『GREAT VOYAGE 2019 in YOKOHAMA』

2019年3月10日(日) 試合開始16:00
神奈川・横浜文化体育館

GHCヘビー級選手権試合 60分1本勝負

【第32代選手権者】清宮海斗

vs

【挑戦者】丸藤正道

※第32代選手権者の3度目の防衛戦となります。

GHCジュニア・ヘビー級選手権試合

【第38代選手権者】原田大輔

vs

【挑戦者】田中稔

※第38代選手権者の2度目の防衛戦となります。

 

3.10横浜大会情報は<こちら>

 

~皆様のご来場お待ちしております~

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